『見える学力、見えない学力』
photo  『見える学力、見えない学力』
   岸本 裕史
   大月書店 1994-11


長いまえがきを読むだけでも価値がありました。
戦後、教育改革を通して教育の現場がどう変遷していったか、およその流れと状況がわかります。
今の教科書では、小学校6年間の全体としての内容は昔より軽くなっているものの、その実態は、昔は高学年でじっくり時間をかけて教えていた内容を、より低学年で、しかも駆け足でさらっと教わるだけになっているというのに驚愕しました。
それじゃあ落ちこぼれ大量生産システムな訳だよなぁ。
先生が毎日宿題を山のように出すはずだよなぁ。
…私が小学生だった頃なんて、宿題なんかたまにしか出なかったものですよ。宿題でフウフウ言った覚えなんて、夏休み終盤くらいなもんで。

刊行が古いので、今の時代にはちょっとそぐわない内容もありますが、根本の主張は時代に関係なく通用するものだと思います。
学力の基本は「読み、書き、計算」である事。
子供の学力は語彙力で決まる、そしてそれは親の育て方(資質)によって決まるというものです。

「読み、書き、計算」を重視する点で、あれ? 流行りの“陰山メソッド”に似ているなあと思ったら。
この方は百マス計算を最初に提唱された方だったんですね。

最も重要な「見えない学力」をつける方法が書いあります。
まあ大体は自分が考えていたものと変わりませんでした。

そして「見える学力」は、高学年になっても取り返しがつくという説にちょっと安心。
難しい内容は、むしろ低学年で無理につめこむより、高学年で教えた方が理解も習得も早いというのもよくわかります。
私しゃアンチ“早期教育”ですからね。英語なんか大人になってからやれ、と思ってますし。

とりあえず、子供を本好きにさせる、少なくとも“本嫌い”にはさせない為に、ちょいと頑張ってみようかなと思います。
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